2020年6月より東京商工会議所が主催する「カラーコーディネーター検定試験」がリニューアルし、これまでは3階級制だったのが「スタンダード」と「アドバンス」という2クラス制に変更となりました。
3階級制から2クラス制へ変更
スタンダードクラスは色彩の基礎知識を問われ、アドバンスクラスでは色の基礎知識をもとに、さまざまなビジネスの場面で必要とされる知識・技能を発揮できることを目的としています。
以前の3階級制
- カラーコーディネーター検定3級
- カラーコーディネーター検定2級
- カラーコーディネーター検定1級
新しい2クラス制
- スタンダードクラス(3級に相当)
- アドバンスクラス(1・2級に相当)
これまで3階級制だったカラーコーディネーター検定試験が2クラス制になったため、試験範囲と難易度が大幅に変わり、いずれ2級を受験しようと思っていた方は「アドバンスクラス」を受験することになります。
色彩の基礎知識を問う「スタンダードクラス」
スタンダードクラスは初学者向けのクラスで、以前のカラーコーディネーター検定試験でいうところの「3級」に相当するクラスです。
色彩の基礎知識を理解することを目的としているので、内容としては難しくありません。基本的には公式テキストを読み込んでいれば合格できるのではないでしょうか。
スタンダードクラスの出題範囲
- ・生活と色の効用
- ・色を自在に操る方法
- ・きれいな配色をつくる
- ・色を美しく見せる光のマジック
- ・背景色を上手に使って色の見えを変えてみよう
- ・色で売り上げをアップするために
・色彩の勉強やデザインの勉強をしたことが無い方
・過去にカラーコーディネーター検定試験を受験したことがない方
・独学でカラーコーディネーター検定試験の勉強をしようと考えている方
ビジネスに役立つ知識を問う「アドバンスクラス」
アドバンスクラスはスタンダードクラスの知識に加え、幅広い知識と応用力が問われます。
以前のカラーコーディネーター検定でいうところの「2級・1級」に相当します。
「商品色彩」「ファッション色彩」「環境色彩」といった幅広い分野が対象となるので、カラーコーディネーターとしてさまざまな分野で実務で使える知識を身につけることができると思いますが、試験の出題範囲がかなり広くなっていますので、しっかりと準備をする必要がありそうです。
アドバンスクラスの出題範囲
- ・カラーコーディネーターの実務
- ・色の見えの多様性とユニバーサルデザイン
- ・色をつくり、形をつくる 色材、混色から画像へ
- ・色彩と照明計画
- ・表色系と測色方法及び色彩管理の手法
- ・安全色彩
- ・製品の色彩調査手法ー色彩分析と心理評価
- ・さまざまな配色用語と実際
- ・ファッションカラーと色彩計画の諸条件
- ・メイクアップ製品の色彩設計・管理とカラーコーディネーション
- ・インテリア製品の色彩の特徴とカラーコーディネーション
- ・プロダクツの色彩的特徴
- ・環境色彩
- ・効果的なプレゼンテーションを生み出すカラーコーディネーション技術
- ・近現代のデザインとカラーの歴史
- ・ファッションカラーの変遷と時代背景
・カラーコーディネーター検定試験2級以上を保有している方
・カラーコーディネーター検定試験3級を保有している方
・既にカラーコーディネートに関係する実務に従事されいてい方
初学者は「スタンダードクラス」から
以前の試験方式同様、新しい試験方式でも飛び級が可能なので、スタンダードクラスを受験せずにアドバンスクラスを受験することが可能ですが、初学者はスタンダードクラスから受験して、色彩に関する基礎知識を身につけた方が良いと思います。
以前の試験方式でも3級と2級では試験範囲と難易度に差があったので、無理せずに基礎から始めていきましょう。急がば回れですね。
「カラーコーディネーター検定試験 スタンダードとアドバンスの違いって何?」でした。