絵を描けるデザイナーは少ない!?絵が描けるデザイナーになるために必要な事

絵が描けるデザイナー






自分が勤めている会社のデザイナーの皆さんは、ほとんど絵やイラストが描けません。

今はクラウドソーシングも充実しているので外部のイラストレーターに依頼すれば良いし、素材集もネットで購入できるのでイラストが描けなくてもデザイナー的に困ることはありません。

しかし!何故か デザイナー = 絵が上手い という方程式が存在している気がします。
これまで打ち合わせで「デザイナーなんだから、ちょっとイラスト描けるでしょ?」と何度言われたことか…。

デザイナーは絵が描けなくても困りませんが、絵が描けて損することもありません。
特に初心者デザイナーさんは、今後のスキル・キャリアアップのためにも絵は描けた方が絶対に良いです。

どちらかと言えば「絵が描けるデザイナー」であると自認(勘違い)している管理人が、絵が描けるデザイナーになるためのポイントを解説したいと思います。

デザイナーが絵を描くときに必要な事

これはデザイナーに限らずですが、絵を描くのに一番重要な事は何かご存知でしょうか?

それは、描く対象を観察すること。

描く対象がどんなカタチをしているのか?どんな色なのか?どちらから光が当たっているのか?等、絵を描く前にじっくり観察することが何よりも重要です。

これってデザインと似ていますよね。クライアントやユーザーの行動や好み、商品の購買層、競合企業の商品等、デザインする前に色々なことを観察・調査すると思います。

絵を描く時も全く同様で、描く対象を事細かに「観察する」という重要なプロセスが存在しており、よく対象物を観察している人には絵が上手い人が多いと思います。

物事をよく観察しているか?していないか?という事が上手い・下手に直結するというのは、絵もデザインも同じだと言えるでしょう。

絵が描けると思っているデザイナーの絵

冒頭にも書いた通り、私は「絵が描けるデザイナー」と自負(勘違い)していますが、どれぐらいのレベルで絵を描くのか?自分が描いた絵を紹介させていただきます。

デザイナーが描く絵01 デザイナーが描く絵02 デザイナーが描く絵03

なぜか顔ばっかり書いてます。
基本的に使う画材は鉛筆のみです。絵の具は手間とお金がかかるので使いません(泣)

当然、自分より絵が上手い方は大勢いますし、デッサンが激ウマな美大生からすると下手な部類に入ると思いますが自分の会社やお付き合いのある会社にも、これぐらいのレベルでも絵を描けるデザイナーは少ないので、デザイナーが片手間に描く絵としては十分ではないでしょうか?

自画自賛したいのではなく、実際それぐらい絵が描けるデザイナーが少ないのです。
絵を描く知識を持ったデザイナーが少ないと言った方が正しいかもしれません。

逆に言えば絵の書き方がわかれば、絵が描けるようになるという事だと思うので、私が絵の練習をしている時に意識していることを含めて絵が描けるデザイナーになるための練習方法を紹介します。

観察こそが全ての始まり

まず観察するという事をあまり意識せずに描いた絵を見てみます。

観察していない絵

そしてこちらが、観察する事を意識して描いた絵です。

観察した絵

両方とも私自身が書いた絵ですが、観察する事を意識して描いた絵の方が明らかに上達しています。ちなみに上の絵から下の絵になるまでは、約2ヶ月ぐらいでした。

対象をよく観察する事が重要であると前に述べていますが、初心者が絵を描く時は「観察こそが全て」だと思ってください。とにかく最初に色・形・大きさ・光源・質感、その全てを観察します。絵を描くという行動は紙の上にそれらを写しているに過ぎません。

絵が描けないです」と言っているデザイナーさんは、この対象物を「観察する」という事が圧倒的に足りないように思います。

見えてなくても存在する

立方体

上記のような立方体のスケッチを描く事を想定して考えてみます。

立方体は6面の正方形が組み合わさって構成されていますが、あらゆる角度から見ても同時に見える面は、最大でもたった3面しかありません。

当然、立方体を描く場合は見えていない残りの3面は描かれないのですが、現実には見えてない3面も存在しています。

見えてない部分も存在する

これ重要です!私が見る限り絵が描けない人のほとんどは、見えてない部分を意識して絵を描いていません。

目に見えてない部分を意識しないと、立方体もただの四角形の集まりです。見えている3面と見えてない3面の接合部分や位置関係を意識する事で、対象物を立体的に観察できるようになり、最終的に絵として表現する事が可能になります。

立方体だけでなく、円柱や円錐、球体を描く時も同じくで、初心者が絵を描く場合は、見えてない面を意識して対象を観察する事が上達への第一歩だと思います。







とにかく絵をたくさん描く

観察だけで絵が描けるようになれば良いですが、残念ながらそんなに甘くないですね。

筋トレと同じで絵は描いた分だけ上達しますので、とにかくたくさん描く事が上達への近道です。私も絵の練習を始めた3ヶ月間は、どれだけ遅く帰ってきても毎日絵を描いていました。

絵をたくさん描くことは、対象を観察する事に次いで大切です。

絵が上達する練習方法

絵を描く練習方法は、大きく分けて二種類の方法があります。

時間内に素早く描く

細部まで細かく描く

上記の練習方法を両方ともできれば良いのですが、デザイナーという仕事柄、絵の練習にあまり時間が割けないという方も多いと思います。

そんな時間のないデザイナーの方々には、時間内に素早く描く「クロッキー」という練習方法をオススメします。

絵の上達にはクロッキーが有効

対象物を時間内に素早く描く手法を「クロッキー」と呼びます。「速写」とも呼ばれる手法ですが、動物や人体など動きのあるものを素早く捉える訓練として有効です。

もちろん静止しているものでも構いません。5〜10分程度の短時間で対象物の形・骨組み・陰影といった「本質的な部分」を観察して書き出す事で、絵を描くための基本的なスキルが身につきます。

クロッキー01 クロッキー02 クロッキー03

最初の左側の絵は15分、それ以外は全て5分で描いてます。上手い・下手を気にせずに、対象物の持つ特徴(表情や陰影)、動きを描き出す事が重要です。

ただ、やってみるとわかりますが「クロッキー」は意外と難しいです。絵を描き慣れてない人にとって5〜10分という時間は短すぎるので、最初は輪郭を描いて終わりという感じです。

ですが、絵を描けるようになりたいと本気で思っているデザイナーさんは、ミスプリントや広告の裏でも何でも良いので毎日続けてください。毎日描く事がポイントです。
人にもよるかもしれませんが、私の場合は約1ヶ月ほどで効果が出ました。

描き続けていると、絵を描くための筋肉的なものがつくのでしょうか? クロッキーを毎日1ヶ月続けるだけで本気で絵が上達するので、くどいようですが絵を描けるようになりたければ、毎日クロッキーを続けて欲しいと思います。

慣れてきたらより細かく描く

5分のクロッキーに慣れてきたら、10分・15分と時間を伸ばしながら、描くディティールも細かくしていきます。

私は最大でも2時間ぐらいしか時間をかけませんが、それぐらいになると「クロッキー」ではなく「スケッチ」と呼んだ方が良いかもしれません。

描き始めて15分

クロッキー15分

私はいつも、だいたい15分ぐらいで大まかな輪郭と陰影などの「アタリ」を決めて、残りの1時間45分ぐらいで描き込みます。1時間でも2時間でも自分にあった時間を決めれば良いと思います。

描き始めて約2時間

クロッキー2時間

クロッキー」でも「スケッチ」でも呼び方はどちらでも良いのですが、とにかく描く時間を伸ばしたら描くディティールを比例して細かくする事が大切です。短時間のクロッキーでは描ききれなかった部分をより深く観察し、詳細を描く事ができるので、グングン絵が上達していきます。

まとめ

絵が描けるようになりたいデザイナーのために書いてみましたが、もちろんデザイナーでなくても覚えておいて損はない内容だと思います。

デザインと絵画は全く違うとよく言われますが、描くまでのプロセスには共通している部分も多いように感じますので、自分は絵を描けないと思っているデザイナーさんは、逆にデザイナーだからこそ絵が描けるようになれると考えてみてはいかがでしょうか。
新しい自分の可能性を見つける事ができると思います。

「絵を描けるデザイナーは少ない!?絵が描けるデザイナーになるために必要な事」でした。

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2019年7月16日












絵が描けるデザイナー